For Space

スピーカーを、内装の一部として設計する。

店舗のスピーカーは、たいてい内装が固まったあとに「どれを買うか」で決まります。 その順番だと、選べるのはカタログにある形だけです。 NST は図面の段階からご相談を受け、その空間のためだけの一台を作ります。 設計事務所・空間デザイナー・店舗オーナーの方へ向けたページです。

01 — Problem

既製品を選ぶ、という前提を外す

店舗の音まわりで起きがちなことは、だいたい次の3つに集約されます。

01

意匠に合う箱が売っていない

内装は素材から決めているのに、スピーカーだけ黒い樹脂の箱になる。 色を塗れば済む話ではなく、寸法比とディテールが空間と合いません。 結果、目立たない場所に追いやられて、音の条件も悪くなります。

02

天井埋め込みにすると音が痩せる

意匠を消すには埋め込みが手軽ですが、真上から真下へ落ちる鳴り方になり、 天井が高いほど客席との距離が開きます。 「見えないけれど、聴こえ方も遠い」状態になりやすい方式です。

03

決まるのが遅く、納まりが後追いになる

音響機器は実施設計の終盤に回されがちです。 そこから配線ルートや下地を差し込むと、造作の寸法に無理が出ます。 本来はプランニングの段階で決めておける項目です。

02 — Approach

図面に合わせて、箱のほうを作る

スピーカーは「ユニット」と「箱」でできています。箱は音を決める部品であると同時に、 空間から見れば家具です。この2つを同時に設計できるのが特注の利点です。

造作家具・什器への組み込み

カウンター下、什器の側板、棚の一段。箱を家具の一部として設計します。 スピーカーのための場所を新たに取らずに済み、 客席との距離と高さを設計側でコントロールできます。

対応:木工事との取り合い図の作成

天井からの吊り下げ

床も壁も使わず、耳の高さまで音源を下ろせる方式です。 ワイヤー長で高さを調整でき、内装の抜けを損ないません。 天井下地と耐荷重の確認が前提になります。

対応:吊り金物の指定・下地位置の相談

内装材と揃えた仕上げ

オイル仕上げ(6色)とマット塗装(6色・指定色可)から選べます。 什器と同じ塗装仕様に合わせる、あるいは意図的に素材を変えて オブジェとして見せる、どちらも設計意図次第です。

対応:塗装見本の提出

サウンドシステム構成

帯域ごとに箱を分けて積み上げる構成です。 音量を上げても飽和しにくく、台数を足して規模を変えられます。 イベントを行う店舗や、大音量が前提の業態に向きます。

対応:台数・配置の検討

素材にストーリーを持たせる

回収された廃プラスチックを圧縮した板を使えます。 模様は一枚ごとに異なり、同じものは二つとありません。 サステナビリティを掲げる業態では、什器と揃えて訴求できます。

対応:素材サンプルの送付

ヴィンテージユニットの箱づくり

店主がお持ちのユニットや、時代を指定した中古ユニットを使い、 箱だけを新しく作ることもできます。 業態のコンセプトに音の出自を合わせたい場合に。

対応:ユニット選定からの相談

03 — Flow

設計スケジュールへの乗せ方

製作には約2〜4ヶ月かかります。竣工から逆算すると、 実施設計に入る前後でご相談いただくのが最も動きやすいタイミングです。

  1. STEP 01

    図面と業態を共有していただく

    平面図(できれば天井伏図も)と、業態・客席数・音量の想定。 この3つがあれば方式の当たりがつきます。ラフスケッチでも構いません。

  2. STEP 02

    方式と台数のご提案

    造作組み込みか、吊り下げか、置き型か。何台をどこに置くか。 この段階で概算と、必要な下地・電源・配線ルートをお伝えします。

  3. STEP 03

    取り合い図の作成

    造作に組み込む場合は、木工事側と寸法を突き合わせた図面をお出しします。 施工会社との調整にそのままお使いいただけます。

  4. STEP 04

    製作

    一台ずつ手作業で組み上げます。仕上げの色見本は事前にご確認いただけます。

  5. STEP 05

    搬入・設置・調整

    現場に伺い、設置と初期セッティングまで行います。 実際の内装が入った状態で、音量バランスを詰めます。

04 — Decision

方式の選び分け

どれが正解ということはなく、空間の条件で決まります。判断の目安です。

方式 向いている条件 注意点
造作組み込み 什器が多い/床を空けたい/音源を耳の高さに置きたい 木工事との調整が必要。設計初期に決める必要がある
吊り下げ 天井が高い/床も壁も使えない/音を面で降らせたい 天井下地と耐荷重の確認が前提
置き型(ブックシェルフ) 棚やカウンターがある/将来レイアウトを変える可能性がある 置き場所の確保が要る。動かされやすい
フロアスタンディング 床に余裕がある/低音を伸ばしたい/存在感を出したい 動線を塞がない配置検討が必要
サウンドシステム イベントを行う/大音量が前提/段階的に増強したい 設置面積と電源容量の確保

それぞれの方式の仕組みは Knowledge ページで図解しています。 費用の目安は 見積シミュレーターで組み立てられます。

05 — Before You Ask

相談時にあると早いもの

揃っていなくても構いません。あれば初回で方式まで詰められます。

平面図

PDF・JW・DWG いずれでも。ラフでも可。

天井伏図・天井高

吊り下げや埋め込みを検討する場合に必要です。

業態と客席数

必要な音量と台数がここで決まります。

内装材のイメージ

仕上げを合わせるか、外すかの判断に使います。

竣工予定日

製作期間は約2〜4ヶ月。逆算してご提案します。

既存の音響機器

アンプや配信サービスをお使いなら、その情報も。

Contact

Bring us the drawing,
not the product number.

製品を選ぶ前の段階からご相談ください。図面をお送りいただければ、方式のご提案からお返しします。

図面を送って相談する